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寒さと坐骨神経痛

寒くなると坐骨神経痛が悪化するという悩みをよく聞きます。坐骨神経痛は、腰から足にかけて伸びる坐骨神経が圧迫や刺激を受けることで生じる痛みやしびれです。寒さがこの痛みを強める理由には、気温の低下による筋肉の収縮や血流の悪化が関係しています。

寒冷環境にさらされると、体は熱を失わないように筋肉や血管を収縮させ、血流が滞りがちになります。この結果、筋肉が硬直して坐骨神経を圧迫しやすくなり、神経が過敏になって痛みやしびれが増します。また、気温が低いと体全体が緊張しやすくなり、筋肉や関節の柔軟性が低下するため、坐骨神経痛のリスクがさらに高まります。

寒さが原因で痛みが悪化する場合、予防策として防寒対策を徹底することが大切です。特に腰や足元を冷やさないようにすることで血行が促進され、筋肉の硬直が和らぎます。温かい飲み物や入浴、電気毛布の活用、軽いストレッチなども効果的です。また、筋力を維持するために適度な運動を心がけ、体の柔軟性を保つことも、寒さによる坐骨神経痛の悪化を防ぐポイントです。

坐骨神経痛が強い場合、神経ブロック治療が選択肢となることがあります。ブロック治療とは、坐骨神経やその周辺の神経に局所麻酔薬を注射する治療法で、神経への痛みの信号を一時的に遮断し、痛みを軽減させます。また、神経への血流を改善し、傷ついた神経を早く回復させます。慢性的な痛みにお悩みの場合は、定期的にブロック注射を続けることで、徐々に痛みは軽減し、日常生活が送りやすくなります。ぜひ一度ご相談ください。

院長 松永 美佳子